華厳寺で紅葉を楽しみ、そして恐怖体験をする。

岐阜は谷汲山(たにぐみさん)の華厳寺を訪れてみる。
秋にはもみじまつりで盛り上がる紅葉の名所である。
11月の中ごろが見ごろなので、今はまだ早いが
多くの人が訪れてにぎわっている。
仁王門にはとっても美しい仁王が配置されている。


門をくぐって境内にはいると、
整然と奥へと続く参道があった。
その奥行きは寺院の規模の大きさをうかがわせる。
本堂へ入る前に水で手を清める。
本尊は十一面観音でゆったりとした気持ちで手を合わせた。

境内の中をあるくと空気のよさと
少し苔がむしたグリーンの美しさを感じる。
ほのぐらく落ち着いた寺院のよさは
紅葉のころは緑とのコントラストをみせて美しいだろう。


本堂へお参りしてさあ帰ろうという段になって
一組の家族がかいだんめぐりという、
寺の下にもぐってまわるという入り口へ入っていった。
気にも留めていなかったので素通りしようとすると
なにやら、なかにはいった人の声が騒がしい。
怖い、おいていかないでくれといった内容のもの。

悲鳴にも似たその声はよっぽど怖い思いなのだろうと
引き返して自分も階段めぐりの入り口へ入っていった。

階段を下りてしばらくすると
急に視界が真っ暗になる。
まったく見えない暗闇の中で
手探りで右側の壁を伝いながら歩くことになった。
そういえば、入る前に右の壁をつたえと説明があった。
すでに左側がどうなっているのかはわからない。
広いか狭いかそれすらも想像がつかない。
進み始めてすぐに私はやめればよかったという気持ちでいっぱいになった。
暗闇というのがこれほどのものかと知らされる体験。
なんども携帯電話の明かりをつけようか迷ったが、
暗闇を手探りで進むというのが趣旨だから我慢して歩いた。
やっと出口に着くと、先を歩いていた婦人と目が合った。
怖いですねとお互いに今の爽快な気持ちを共有したものだが、
こうして怖い後に最初に見た人間は菩薩のように見えるものだ。
ナガシマスパーランドのジェットコースターを降りた後に
なんだかそばにいる人に親しみを覚え
しまいには愛情が深まってしまうのと似ている。

かいだんめぐりを出た後の爽快な気分は
文章で伝えにくいので華厳寺を訪れたら必ず
ナガシマスパーランドなみの恐怖体験を体験してほしい。
補足ではあるが本堂の柱の魚に触れることで
西国三十三箇所霊場の終点ということなので
きちんと触れてから岐路に着こう。
岐阜、華厳時はこれから紅葉の良い季節、お勧めの観光スポット。
紅葉狩りをたのしみながら、不思議な体験をしよう。
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