古代遺跡のようなパワースポット、岡崎、天恩寺

山門をくぐるとそこにはほとんど日本で見ない景色が広がっていた。
というのも、圧倒的な石積みの質量感をもった
古代遺跡のような庭園が広がっている。
岡崎は石の産地なのでふんだんに石材を使えるからだろうか。
庭園の石の量はただ事ではない。

そして境内に入ると仏殿が見えた。
実はここにくるまで非常に体調が優れなかったのだが
何らかのパワーを得たのか軽々と石段を登り
お堂の前にたどり着いた。

このお堂は室町時代に1362年足利義満によって建てられたものだ。
重要文化財に指定されていることでも十分に建築の重要度がわかるが、
金閣や銀閣と肩を並べる品格の建築物だと言っても良い。
お堂の美しさ以上に庭園が濃いので終始圧倒されながら境内を歩く。

仏殿への階段は急な階段となだらかな石庭のような階段がある。
正面の急な階段はこれ以上はない急角度だ。
一瞬石の階段だけと向き合わされ登りきると建築が見えるので
すがすがしいことこの上ない。

階段そのものは上から降りるときの表情と
下から登るときの表情がまったく違う。
好き好んで階段を上り下りする人はいないと思うが
私は何回も登ったり降りたりを繰り返し、
境内をぐるぐると回ることになった。
階段を踏むのがこんなに楽しいとは誰も思わない。

天恩寺は事前に写真で見ていたが、
写真には写らない美しさがそこにはある。
想像以上にすばらしいものだ。
様々なブログで紹介されているものの
その美しさを写真で紹介するのは難しいのだろう。

仏殿への間には数箇所の小川や池の上を通るため
石の橋も数回わたることになる。
そして、木立に囲まれた境内は正真正銘の聖地である。

帰りに山門をくぐるときにはすっかり体もリフレッシュして、
わずかに去りがたいような気がして、深く息を吸い込んだ。
境内ににとどまって眺めた場所場所の記憶が
いまも気分よく脳裏によみがえってくる。
大きな地図で見る