名古屋市のパワースポット八事山興正寺

八事山興正寺は名古屋市昭和区に位置して、
名古屋の人には八事(やごと)と呼ばれるセレブなエリアにある。
イメージ的には同じコーヒー豆でも倍以上の価格で取引されているそんなセレブなエリア
その中で広大な敷地を維持している。
両脇を山や林に囲まれて外界と違った静寂がある。
徳川家ゆかりの寺ということもあり日本人、
とりわけ東海エリアでは歴史文脈上「下手にいじったら、いかんがね!」など
のとくべつに優遇されたせいもあったと思われる。
歴史的には江戸時代からで300年ぐらい人心を得ている寺で、
古さを競えばもっと古参のパワースポットもあるのかもしれないが
非常に由緒あるお寺なのだ。
300年と言う数字がどのぐらい価値があるかというと、
世界遺産は築100年ぐらいの建築物も指定される
といっておけば分かりやすいだろうか。
この興正寺は歴史がある、八事セレブ、徳川家という
3つを満たすことで風格を備えているのである。
京都のお寺をファーストシーズンのパワースポットすれば
ドラマのセカンドシーズンに登場したすごく強いボスと思っていただければよい。
その象徴と呼べるのが30メートルの五重の搭で200年ほど経っているものである。
日本では重要文化財に指定されている。
五重でしかもでかいと言うのが重要で、
その当時は名駅ツインタワークラスだったろう。
軒裏を支える骨組も構造と美しさにおいて秀逸である。
安定した時代背景がなければ、そんなに簡単には作れないものなのだ。
その八事山がとっても参拝者に親切なので一部をご紹介する。
八事山の楽しみ方

西山本堂はご本尊にかなり接近して参拝できるので
本堂内に入って参拝するのがお薦め。
うっすらと暗く程よく冷えた本堂は
あなたの薄汚れた邪念を一瞬だけ払い落としてくれるものである。

一瞬だけといったのは本堂を出て直ぐにとっても綺麗な庭園と、
抹茶と甘いものがいただける。
貼り紙で一気に俗世間へ引きずり戻されるからだ。
庭園拝観料は抹茶とお菓子がコミで500円とお得なのだ。
庭は新しいものであるが回廊で囲まれ、
八事山の借景も重なり、とってもグッジョブな仕上がりになっている。
しかもその抹茶は茶室でも何処でも頂いてよいと言うことだ。
なんてフリーダムなのだ。
そのサービス精神旺盛なはからいに感動したものだが、
茶室についての説明はとにかく古く由緒あるものを大工がここに移して、
その大工がすごいというのだからよっぽどすごいのだという強引な解説があり、
そいつはすげえと感心した。

中に入ると非常におもしろく、
よく手入れされているので好感が持てた。
庭を囲みながら渡り廊下を歩くと昔のかんなで削ったような風合いの板貼りになっている。
このような大昔のかんなを使わなくても製材技術はあったろうにと思うのだが、
逆にこの昔のかんなは現代では宮大工しか持っていないだろうしろ物で、
持っている大工、使える大工は一流である証である。
まあこの廊下は俺ってすげえだろって語りかけてきているものだ。
決して貧しくてかんなが購入できなかったわけではないのだ。

庭は局所的に見せ場がり、水鏡や滝なども新たに新設されていて
参拝者を喜ばせようとする意気込みを感じる。
サービスが行き過ぎて子供に開放したときに
中庭の白州が踏み荒らされてボコボコになったと言っていたが
それが荒海のようになっていてそれはそれで、
苔の庭とのバランスは良い。
庭が大きすぎて管理も大変だろうから、
いっそのこと荒されたままにしておけばどうだと思った。

茶室に進むとよく作りこまれてあり、
大工がすごいと言うのも納得できた。
部屋の隅に間取りされた「ちっちゃな床の間」はとってもキュートなもので、
板の間と垂れ壁を強引にタタミ部屋のコーナーに配置することで、
現代のリビングの傍らにあるたたみコーナーとまったく逆の効果を作り出していた。
「ちっちゃな床の間」をもつ竹翠亭は順路の最深部で配置的に
総門、中門、五重塔、本堂の一直線の延長にあるため、
あたかも最も重要な部分と勘違いしてしまいそうだが、
八事山の本尊は本堂にありパワースポットも
そこにあるので攻略するときは要注意だ。
東海三十六不動尊霊場 八事山興正寺の場所はこちら
大きな地図で見る