日本三大東照宮、滝山東照宮へ向かう。
だんだん滝山(たきさん)が近づくと車の中の空気も変わってくるのを感じる。
市街地からさほど離れてないところにこのような場所があるのが日本らしい。
高速度道路下をくぐって渓流が見えてきてからすぐ環境が激変する。
車を降りて石段を登っていくと、一段一段パワースポットが近づいているのを感じた。
人気はほとんどないが、おそらくマニアと見られる外国の方2人とすれ違った。
階段を登り終わると鎌倉時代に建築された滝山寺の本堂が見える。
東照宮よりむしろこちらのほうが歴史があり、
1222年建立は愛知県で最古の建築物。
その姿も威風堂々としてため息の出るような姿であった。
軒の深さが建築の美しさをいっそう引き立てている。
滝山寺の本堂の右に滝山東照宮が姿が見え、その彩色振りに心が躍った。
滝山東照宮は一つ一つのパーツが完璧なまでに完成されている。
言い方が悪いが非常にかわいい。
石段を少し登って鳥居をくぐる。
この鳥居もまた風情があってよい。
参拝する前に必ず手を清める。
本殿のほかにこの水屋も鳥居も重要文化財に指定されている。
東照宮を目の前にする。
日光東照宮など極彩色の東照宮は好みが分かれるところだが、
私はとっても好きである。
華やかさが極限まで達すると色というものはさほど感じないものだ。
賽銭箱も紋が彫りこんであり、朱色、いかにも徳川といった感じである。
箱の横に丁寧に参拝方法が書いてあるところが何気に親切だ。
たしかに、私も普段気合を入れて二礼二拍手一礼をわかっていても、
二拍手程度に省略してしまう。
これだけ、数多く拝んでいてもその数だけ効果がないのは
きっと頭を下げてないから、願いも1割ぐらいしか聞き届けてもらえてないのだろう。
ここで、あまり神社になじみがない人へ親切に参拝方法を解説、
礼(れい)を2回してから、パンパンと2回拍手する。それから一礼して終了である。
私は職業柄年間多数の地鎮祭で清められまくっているが、
そのときも同様に神前では2礼2拍手1礼である。
お寺のときは拍手はしない。あくまでも神社の時にこの作法だ。
実は参拝中も心が躍って、拝んですぐ天井や梁などをじろじろと見てしまった。
東照宮は他の神社仏閣と違って色が鮮やかだ。
かえるまたの装飾もすごく美しいというか、かわいい。
蟇股(かえるまた)というのは2本の水平な梁の間にある部材で、
かえるの股のような形をしているのでそう呼ばれる。
様々な寺社で装飾の個性が出る場所である。
木鼻も獅子木鼻と呼ぶにはとてもユニークな風貌で、
ポケモンなどのゲームかアニメを思わせるようなキャラクターである。
こうした木鼻も見慣れてくると違いが面白くなってくる。
不謹慎ではあるが気軽に彫刻を楽しめれば
パワースポットめぐりはより楽しさを増すというものだ。
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